
採用の成功パターンを見直す
採用がなかなかうまくいかない企業の多くは、
採用方法を見直さず、
一度成功したパターンを何度も繰り返しおこなっていることがあります。
これまではそのパターンで良くても、
時代の流れに合わせた採用にしていかなれければ、
採用は成功しづらくなるでしょう。
採用が成功している多くの企業では、
毎回採用戦略をつくり、
それに基づいてPDCAサイクルを回しています。
採用におけるPDCAサイクルとは
PDCAサイクルとは、
- Plan(計画)
- Do(実行)
- Check(振り返り)
- Action(改善)
を繰り返し、継続的に業務効率を改善をしていくことです。
PDCAは多くの業界で使われている用語ですが、
採用の現場でも用いられています。
採用のPDCAサイクルは次のようになります。
| Plan | 採用計画の立案 (Lesson6-1〜6-5) |
| ↓ | ↓ |
| Do | 採用目標達成に向けた採用活動(採用フロー)の実施 (Lesson6-6〜6-8) |
| ↓ | ↓ |
| Check | 採用の振り返り |
| ↓ | ↓ |
| Action | 採用活動の改善施策を考える |
| →Planに戻る |
上の表のPlanとDoについては、
Lesson6をもう一度復習しておくと良いでしょう。
一般的な採用活動ではPlanとDoまでで終わってしまうことが多く、
特に忙しい企業ではCheckとActionまで手が回っていないかもしれません。
しかし、採用がうまくいかない時こそ、たとえ忙しくとも、
CheckとActionをしっかり行うことで次の採用活動の効率が上がります。
「Check」では、採用がどうだったのか振り返りをします。
思い通りの採用ができれば良いですが、
最初から効率的に成果は出ませんし、
時流の変化によっても結果は変わってきます。
採用フローの歩留まりを確認し、
どこに問題があったのかを突き止めましょう。
問題だけでなく、良い結果が出せた部分も見えてくるので、
次の採用活動に活かせます。
「Action」では、「Check」で判明した課題を解決するために、
行動します。
ここでしっかり実行されなければ、PDCAサイクルの意味はありません。
例えば、採用原稿を見直す、会社説明会の内容を変える、
面接官のトレーニングをするなど、
具体的な改善策を考えましょう。

採用がうまくいかない時は視点を変えてみる
上で解説したPDCAサイクルで採用計画の立案から改善施策までを検討する時、
どうしても自社の視点のみから判断してしまいがちです。
「どうしたら応募者数が増えるだろう」
「内定辞退者が多いのはなぜだろう」
と、求職者を数字でのみ判断してしまっていませんか。
もちろん、数字で客観的に判断し、
数値が良くないところは改善することは重要であり、必須です。
しかし、もう1つ大切なことがあります。
それは、「求職者の視点になって考えてみる」ということです。
例えば、
エントリー数が少なかったのなら、
「求職者は、うちの会社が提供できる価値をしっかり理解できただろうか」
「どのような魅力を伝えたら、求職者はもっと我が社に共感しただろうか」
会社説明会の後、面接に進む人が少なかったのなら、
「どのような説明にしたら、応募者は会社を魅力的に思っただろうか」
内定辞退が多いのなら、
「内定者は、どのようなフォローをしたら入社してくれただろうか」
と、相手を主語にし、求職者目線で採用活動を振り返ってみてください。
こうすることで、
数値だけでは見えてこなかった問題点や改善点が
浮かび上がってくるでしょう。
採用がうまくいっていない場合、
あなたの会社に価値がないわけではありません。
あなたの会社に価値を見出す人は、必ずいます。
「価値を見出してもらうにはどうすれば良いのか」
を考えることが足りていないのです。
採用がうまくいかない時は、
「数値」とともに、求職者の視点になって振り返ってみることを、
忘れないでください。
次のレッスンでは、
採用を成功させるポイントについて、
「採用基準」を中心に解説していきます。

