Lesson6-8 採用フロー③

採用フロー【中途】

次に、中途の採用フローについて解説していきます。

中途の採用フローの一般的な流れは以下のようになります。

  1. 募集
  2. 書類選考
  3. 面接(複数回)
  4. 内定
  5. 入社

中途の採用フローの主な内容は、
新卒の採用フローとさほど変わりませんが、
異なるポイントをあげるなら会社説明会の有無でしょう。

中途は新卒のように一斉採用ではなく、
必要に応じて応募をするため、
まとめて会社説明会をすることができません。

そのため、多くの会社では面接時に会社説明会を行います。

また中途採用では、
志望職種のスキル・能力を有していることが多く、
書類選考で適正をある程度測ることが可能です。

そのため、新卒採用時のように適性検査や筆記試験を行わない企業も多いです。

つまり中途の採用フローは新卒用と比べて、
工程が簡潔になることがほとんどになります。

ただし、同じ中途採用であっても、
職種やポジションによっては異なる採用フローの設計が必要な場合もあるでしょう。

採用フローのポイント

ここまで新卒、中途の採用フローについて学んできましたが、
このレッスンの最後に、採用フローのポイントについて解説します。

自社の魅力がアピールできるものにする

採用活動は、自社の魅力がしっかりと候補者に対して伝わるように
設計する必要があります。

魅力が伝われば、内定承諾率も高くなるでしょう。

そうするためには、採用フローのどの段階で、どのように伝えるかを、
しっかりと見極めましょう。

各プロセスの歩留まり目標を決めておく

採用フローを設計したら、各プロセスの歩留まり目標を設定しておきましょう。

過去におこなった採用を参照しながら目標値を設定しておくことで、
その年度の採用がどれぐらい効率的に進められたかを、
把握することができます。

採用活動が終了したら各工程の歩留まりを出す

応募〜入社までの各工程の人数を確認し、
歩留まりを算出してください。

目標を達成できなかった工程はどこか、
また著しく数値が低い工程はどこかを見ます。

次の例を見てください。

  1. 応募 100名
  2. 書類選考 30名(33%)⇦改善ポイント
  3. 筆記試験 25名(83%)
  4. 面接 10名(40%)
  5. 内定 5名(50%)
  6. 入社 1名(20%)⇦改善ポイント

上記の採用フローでは、「書類参考」と「入社」の数値が悪いので、
改善ポイントとなります。

書類選考で通過者が少ない場合は、
評価基準の見直しが必要かもしれません。

書類選考では、「会社が求める最低限の基準を満たしているか」を
見極める段階です。

書類選考での判断基準を高く設定しすぎていると、
本当は自社との相性が良い人材をそこで逃してしまっている可能性があります。

また、入社人数が少ない場合は、
内定者のフォローが足りてない可能性があります。

内定者交流会や面談などを実施して、
入社までのフォローを徹底する必要があるでしょう。

または、面接官の印象が悪く、入社に不安を覚えたということなども
考えられます。

このように各工程の歩留まりを算出して課題点を洗い出し、
次の採用活動に活かしていくようにしましょう。


Lesson6では、採用活動の基本的な流れについて学習しました。

採用活動は毎年発生するものなので、
何となく例年通りに実施している企業も少なくないでしょう。

ここで一度立ち止まり、
このレッスンで学習したことをもとに、
自社の採用方法について振り返ってみましょう。

採用がうまくいっていないなら、
必ずどこかに改善点が見えてくるはずです。

Lesson7からは、良い人材を採用するためのポイントについて
解説していきます。