
前回からの続きで、
人材育成をするための研修や施策について学習を進めます。
研修
企業で行われる主な研修について解説します。
新人社員研修
新人社員研修は、新卒社員を対象に行われる研修になります。
通常は、入社後に配属前の一定期間、
会議室などで実施されることが多いです。
- 会社について(経営理念、社史など)
- 就業規則
- ビジネスマナー
- 社会人としての心構え
- 基本的な実務に必要なこと(パソコンの使い方など)
などが主に研修で教育する内容となります。
※新人教育については、Lesson10-2で詳しく解説します、
中堅社員研修
中堅社員とは一般的に、
入社後3年〜10年ぐらいの、管理職に就いていない社員で、
年齢は20代後半〜30代を指します。
中堅社員は自分で考えて業務をこなすことができ、
実務ではリーダーになっていることも多いです。
研修内容としては、
- リーダーシップについて
- 後輩の指導方法(OJT)
- 問題解決の方法
- コミュニケーション方法
などになることが多いでしょう。
管理職研修
管理職に昇格した社員を対象に行われる研修が
管理職研修です。
内容は次のようなものになります。
- 業務・業績の管理方法
- リスクマネジメント
- 部下の育成方法
- 評価方法
- コミュニケーション
- リーダーシップ

ナレッジ・マネジメント
ナレッジ・マネジメントとは、
社員個人が得た知識やノウハウを組織全体で共有・活用し、
新たな知識創造、問題解決能力、
組織全体の生産性の向上を図る経営施策です。
ナレッジ・マネジメントの進め方は、次のようになります。
- 報告の場を設けたり、社内ポータルやグループウェア上で、
報告や意見交換できるページを設ける。 - そこで社員が自分の意見やアイデアを公開する。
- 別の社員がそのアイデアを自分の仕事に活用する。
- 新しいアイデアを公開する。
ナレッジ・マネジメントで重要なことは、
社員が必要なナレッジを、必要な時にすぐに見つけられるようにしておくことです。
そのようなツールやシステムの整備が重要となります。
モチベーション向上
モチベーションとは、「やる気」や「意欲」のことで、
社員のモチベーションが高いほど組織は活性化します。
経営において、社員のモチベーション向上は重要なポイントですが、
次のような取り組みで向上が期待できます。
- 裁量権を与える。
- 表彰制度を設ける。
- 目標管理制度を実施する。
- 適材適所に人員を配置する。
適度な裁量権を与えることは、
自分で考えて行動できるため「仕事をやらされている感」が減り、
モチベーションが向上します。
金銭的な報酬がないことに気がつきましたか?
金銭的な報酬は一時的なモチベーションを高めることはできますが、
持続はしません。
一方で、裁量権を与えたり、表彰するなどの非金銭的報酬は、
モチベーションが持続します。
また「目標管理制度(※)」や「適材適所に人員配置する」ことは、
仕事にやりがいや目標達成の達成感を感じさせることができます。
こうした要素を「内発的動機付け」と言います。
(報酬は「外発的動機付け」になります)
このような取り組みを上手に施策として組み込んで、
社員のモチベーション向上を図りましょう。
※「目標管理制度」については、
Lesson4-5で詳しく解説します。
人材育成のための研修や施策にはどのようなものがあるのか解説しました。
必要な時に適切に研修や施策をおこない、
社内の人材育成に努めましょう。
次のレッスンでは、「評価」について学習を進めます。

