Lesson5-3 新卒以外の採用時期

このレッスンでは、大学新卒以外の採用時期について解説します。

高卒採用

高卒採用は、大卒採用とは動きが異なります。

高卒は主に、高校とハローワークを通した採用活動です。

全体的な流れは自治体や学校によって多少異なりますが、
大体の流れは次のようになります。

【入社前々年】1月〜【入社前年】6月

採用活動は入社前々年度の1月ごろから始まります。

まずは高校新卒サイトに企業情報を公開し、
求人票の作成もしておきます。

企業によっては採用実績のある高校に、
挨拶回りをすることもあります。

また高校生はこの時期、三者面談があり進路を決めます。

6月

ハローワークに求人の申し込みを行います。

高卒採用では、高卒採用専用の求人票をハローワークで作成し、
ハローワークから発行された求人票を用いて採用活動することが決められています。

7月

ハローワークから返却された求人票を高校へ提出して高校訪問を行い、
実質的な採用活動がスタートします。

高校訪問では進路指導の教員を訪問し、
具体的にどのような人材を求めているかを説明します。

9月

生徒から提出された応募書類を高校が取りまとめ、
会社に送られてきます。

それをもとに選考、面接し、内定者を出します。

1次募集で思うような採用ができなかった場合は、
この後も2次募集をおこないます。


以上が基本的な高校生の採用の流れですが、
工業高校や商業高校は、比較的、就職活動が早いところが多いです。

採用に乗り遅れないように、
ターゲットにしたい高校がある場合は、
進路指導の先生にスケジュールなどを聞いておきます。

秋入社【大学新卒】

2024年現在、就職は「売り手市場」となっており、
満足のいく採用ができていない企業が多く目立ちます。

そこで秋入社の採用を行う企業が増えてきています。

この時期に就職活動をしている学生は、
就職活動がうまくいっていない学生もいますが、
中には次のような学生もおり、
これらの学生が秋入社の主なターゲットとなります。

留学生、外国人

海外に留学していた学生や外国人は5月〜7月ごろに卒業し、
秋に帰国するパターンが多いため、
通常の新卒採用には間に合いません。

グローバル化を進めている企業の多くは、
これらの学生の採用ニーズが強い
ため、
優秀な人材をスムーズに採用できるように、
秋にも入社日を設けていることがあります。

学業に専念していた学生

公務員試験や司法試験を受けるために勉強に専念していた学生です。

残念ながら試験に落ちてしまった学生や、
途中で民間企業への入社に進路変更した優秀な学生がいます。

体育会系の学生

体育会系の大会は春や秋に試合があるので、
通常の新卒採用に間に合いません。

ずっと部活に専念していた学生なので、
一般的に体力・根性があり、礼儀正しい学生が多いのが特徴です。

中途採用

中途採用は、会社が人材を補充したい時に、
必要に応じて実施されます。

求人サイト、求人誌などに求人広告を掲載して募集をかけ、
入社希望者の書類選考、筆記試験、面接などを行います。

第二新卒

中途採用のうち、大学を卒業して就職したが、
数年以内に退職した人材を「第二新卒」と呼びます。

人材不足が続く中、新卒採用だけでは思うように採用できなかった企業は、
若い人材を確保するために積極的に第二新卒を採用する傾向があります。

第二新卒は新卒の一括採用とは異なり、
募集をかけた企業に応募する、
中途採用と同じ流れになります。


Lesson5では新卒採用とその他の採用の、
スケジュールなどについて学びました。

次のレッスンから、詳しい採用の業務について解説していきます。